「なぜそうなるのか」を理解し音楽を表現したい人へ、理論から学べるレッスンを提供します

中間部
38小節目アウフタクトからは中間部にあたるパートとなります。前半部でも多少テンポを揺らすことは重要でしたが、この部分はより大きなルバートをもって弾きましょう。
38小節目に表記されている発想指示です。直訳すると、「下支えする」などの意味になりますが、音楽用語では重さをもって音をひとつずつ伸ばし気味にする弾き方を指します。
結果的にテンポ感はやや落ちますが、あくまで副次的効果なので、安直にテンポダウンの指示だ、と解釈しない方がよいでしょう。

楽譜に記載の通り、4小節に渡って一つのフレーズ、8小節で一つのメロディとなっています。テンポルバートは、4小節ごとに全体の速度が中和されるように調整するとよいでしょう。
46小節以降、先ほどの8小節のメロディが形をかえつつあと3回出現します。49小節目は、先ほどと違って低音部のシに♮がつくことにより、響きが減7の和音となり緊張感が生まれます。そのまま通り過ぎるのではなく、しっかりバスの音を響かせてハーモニーの変化を強調しましょう。必然的にテンポがダウンすると思いますが、その後右手の7度音程での半音階までそのまま徐々に遅くしていくとよいでしょう。
54小節目では再度中間部冒頭の8小節がほぼ同じ形で繰り返されます。テンポルバートは同様にたっぷりとかけましょう。
他の箇所との大きな違いは高音部ラの装飾音がついていることとなります。運指は装飾音を小指で弾き、二分音符のラを親指で打鍵した後は必ず2の指にスライドさせて入れ替えましょう。面倒くさく感じて5―1―1のようにジャンプしたくなるかもしれませんが、全体のレガート間を守るためには必須であり、実はそうした方が安定しミスにつながらなくなります。
同様のメロディ4回目が62小節目から開始されます。
65小節目では、先ほどの減7とは違い、レの♮が付くことによって変ホ長調の属7の和音が挿入されています。その後の小節では変ホ長調のⅠで解決、したと思ったら2拍目でそれが変イ長調の属7になり、1小節飛んで68小節目の一拍目で変イ長調のⅠで解決するとおもったら変ニ長調の属7で半終始、というようなドミノ倒しのような和声進行となっています。
ここまで分析する必要もないですが、まとめるとシステマチックな転調を繰り返すので、それを感じながら弾き、テンポも中間部の終わりにむかって徐々に落としていくことが大事です。最後は半終始となるので、あまり完結させるような強めのタッチではなく、次何が来るかな?という期待させるようなつなぎ方にしましょう。
後半
70小節目からは曲の冒頭と同じパートが始まります。トリルはしっかり4小節分数え、その後の序奏はヘミオラの取り方で6拍数えると、うっかり弾く回数を間違ったりはしません。78小節目に向かって速度を上げつつ、直前の小節では少し勢いを振りかぶって、次の小節のバスの音をより強調できるように狙いをさだめましょう。
その後は特に変化はなく、121小節目までは同じ進行となります。曲の最後の4小節の音階は拍を気にせず自由に、テンポは速ければ速いほうがよいでしょう。

最後のフレーズ「ラドシファソドレ」は大幅なリタルダンドを使ってブレーキをかけてください。
わからないときは・・・
本稿は、楽譜を自分で読むための視点を示すものです。
実際の練習設計や個別の疑問については、レッスン内で扱っています。
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