ブルグミュラー:25の練習曲Op.100-4「小さな集会」【ピアノ曲解説|楽曲構造と演奏ポイント】

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 概要

三度音程が連続するパッセージを滑らかに、正確に弾くための練習曲です。可愛らしい曲ですがそれぞれの指がしっかりと独立していないと弾けず、ある程度指の訓練が終わっていなければ取り組むことは難しいでしょう。

 対象レベル

  • 5本の指をそれぞれ独立して動かせており、薬指から人差し指、小指から中指など隣同士ではない指遣いの曲を経験している。
  • 音階などで親指を使ったポジション移動を楽に行うことができる。
  • 手首を振ることなく滑らかなレガート奏法ができている。

 参考演奏動画

 練習のポイント

1〜4小節目

早速右手に三度音程の進行が現れます。ここではスタッカートなので、指を固定しつつある程度手首を楽にしてスタッカートを打ちます。この際指番号は表記のもの以外に2と4の指の組み合わせのみを使っても弾くことができます。

白鍵を一鍵ずつずらしながら弾くことは以外にも難しいので、隣の鍵盤にかすったりしないよう慎重に一つつずつ打鍵しましょう。

7〜9小節目

右手の三度音程進行のメロディーはスラーとなります。この際は手首を振って演奏してしまうと、粒が大きくなりすぎたり重音が不揃いになりがちなので、手首は固定し、指の力に加え腕自身が持つ重力も利用して打鍵できると、動かしにくい3,5→2,4でも滑らかなレガートで奏することができます。

同じ音で指を変える際も、完全に鍵盤から指を離すことなく親指をじくに使いながらうまくまた3,5に入れ替えましょう。

13〜14小節目

ここでは音程が6度となり、より弾き辛くなります。版によっては最初からスラーが存在しない楽譜もありますが、下記の指番号が届く手の大きさであれば、切ることなしにレガートで演奏することが望ましいでしょう。(または1,5 – 2,5 – 1,4 -2,5 – 1,4 – 1,3 – 1,4 で弾くとより滑らかさが際立つ)

15〜18小節目

レガート内が一つのポジション内で弾けてしまうため、比較的容易な部分です。しかし中指と薬指を別々に動かすことの弾きにくさには変わりはありません。

弾いている間に他の指が鍵盤にくっついていかないよう、しっかりと離鍵をしておくことが肝心です。

わからないときは・・・

本稿は、楽譜を自分で読むための視点を示すものです。

実際の練習設計や個別の疑問については、レッスン内で扱っています。

執筆者

ピアニスト・作曲家。パリ・エコールノルマル音楽院ピアノ科高等教育課程および高等演奏課程を修了。在学中にブルーノ・リグット氏に師事。国内外のコンクールで実績を重ね、国内各種ピアノコンクールの審査員も務める。
ピアノをはじめ、ヴァイオリン、和声、音楽理論、作曲法など幅広い分野の指導を行う。演奏技術や表現・解釈の習得だけでなく、音楽構造の理解や創造的思考も重視した総合的な教育を実践している。
演奏家・作曲家としての経験を教育に活かし、フランス作品を中心とした幅広いレパートリーや作曲創作の現場で培った知識と技術を、生徒の学びに直接還元している。

公式サイト:https://masakazu-shiokawa.com

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